昼下がりの太陽が燦々と輝く午後に、家の中でゴロゴロしながら読書をすることがたまらなく好きです。そんな日は好きなスイーツを買い込み、アイスやチョコレートを食べながらただひたすら面白い小説を読み続け、あっという間に夕方になっていることもしばしばです。そんな読書三昧な昼下がりを過ごすことは贅沢だと感じている今日この頃であります。
先日近所の中華屋にランチを食べに行き、その帰りに本屋に寄りました。そこで購入したのは、大正時代の華やかな異人館が並ぶ街を舞台にした作品でした。この街には撮影所もあることから俳優、女優、作家なども集まるため、刺激と個性が溢れています。そこにある一人の少女が父親を探しにやってくるところから物語は進み、彼女が家政婦として働く洋館に住む美しいロシア人女性を巡るミステリーが展開されてゆきます。大正時代を描いていますが、まるで現代社会で生きる人々を描いているようでもあり、エキゾチックで妖艶な高級娼館の色っぽさや華やかさに魅了されたのでした。この作品の世界観にはまってしまい、気が付いたら午後6時を回っていたことは言うまでもありません。途中眠気に襲われ昼寝をしたりもしましたが、およそ3時間読書に興じました。もちろん夕食後も布団の中でその世界観を堪能したことは言うまでもありません。ミステリー小説の醍醐味は、物語にどんどん魅了されて本を開いたら止まらないところにあると改めて感じました。