古書店は本好きにとってかけがえのない場所です。お店に一歩足を踏み入れて、商品が陳列されている棚を眺めながら「これ」といった作品に出会うあの喜びは一度味わうとやみつきになるからです。こうしたささやかな感動を味わうことが生活に根付き始めた頃、興味深いエッセイを手に入れたのでした。それは古書をこよなく愛するライターが、古本屋巡りについて記したものでした。店を訪れた時のマナーやとってもおきの書籍の見つけ方など、どれもとても勉強になるものばかりでした。特にマナーについては日常的にも心掛けておきたい内容だったことが胸に刻まれています。例えば大きな荷物は極力持って行かないようにすること、もし持って入るのであればレジの人に預けることが好ましいなど愛する本との付き合い方と群衆の場でのマナーはどこか似ていると感じたものです。またその日最初に「欲しい」と思った品物は躊躇せず購入することで、その日の戦利品調達に大きな影響力があることなどその道を極めていなければ分からないことが盛りだくさんでした。こうしたことから、本との出会いの面白さを改めて気付かされたのでした。近々古書店へ出向き思い存分買い物を楽しもうと目論んでいます。