「サヨナラ」することは、寂しさや悲しみを伴うものです。愛する者や好きな人と離れ離れになることは、想像するだけでも辛いことだからです。その一方で新しい生活を始めるために今ある状況に別れを告げることもあります。誰しもが一度は経験するこの「サヨナラ」は寂しさもあるけれど未来を見据えているためか希望が含まれていると感じます。
今まで読んできた小説にも数々の別れと出会いのドラマがありました。共に暮らしてきたパートナーと別れて新しい生活をスタートさせるストーリーや慣れ親しんだ店が閉まることになり今までとは異なる仕事にチャレンジする物語など、どれも突き付けられた現実に右往左往しながらも自ら答えを出していく登場人物達から生きることを学んできました。こうした作品達から「今ある現実を受け止めること」「それを受け入れること」で始まる未来は無限の可能性を持つと感じたと共に人生に起こることは全て意味あることなのだと考えるようになったのでした。
私の友達は今から数年前に転職をしました。悩み模索した結果、自分でくだした結果だったのですが職場の仲間と離れるのは大変辛かったようです。そんな時、ある同僚から「サヨナラしないと出会えないこともある」と言われたそうです。その言葉は彼女の心に強く響き、人生の門出の大きな一歩を踏み出すことができたそうです。この話は過去に読んできた小説達と同様に私の胸にも強く刻まれています。これから先、別れを伴う門出を迎えることがあれば友達が語ってくれたことを胸に一歩を踏み出したいと思います。