大切に心に留めておきたい芸術作品があります。それらは若い頃に読んだ小説や幼い頃に手にした絵本など、形は異なりますがどれも私の宝物です。そんな思いが詰まった作品の中で、時折無性に鑑賞したくなる映画があります。この映画との出会いはかれこれ数十年前になるでしょうか。絵本から生まれたアニメーション映画で、海がある美しい街に住み魔女の修行のため独り立ちする女の子の物語です。昨晩この映画をレンタルショップで借りて鑑賞しました。初めて観た時はまだ小学生の頃だったため、やんちゃで冒険心が強い主人公の女の子の可愛いらしさが強く印象に残ったような気がします。それから何度も観てゆく中で作品への思いは少しずつ変化をしてゆきました。そして昨晩鑑賞したことでまた新しい感想を抱いたのでした。自分の持っている特技を生かして仕事をすること、才能があるからこそ知る挫折や希望。これらは「職人気質」とも言うべく、自分の特技を生業にしているからこそ生まれる葛藤であることを知りました。「職人」に憧れを抱く私には、それらは新鮮な発見でもあったのでした。これからもこの作品を観る日がやってくると思います。その時はまた新しい感想が生まれると思うと、感慨深い気持ちになるのでした。