平日の午前中に近所の図書館へ行ってみました。日差しが温かくて気持ちがよかったので散歩がてら面白い本を借りたいと思い訪れたのでした。いつもはあまりこの時間に訪れることが少ないためか、平日の朝の雰囲気はとっても新鮮でした。なぜならばとても静かで人数もまばらで、ゆっくりとした時間が流れていたからです。新聞コーナーに腰かけて英字新聞に目を通している女性、窓から太陽の光が差し込む場所に置かれている椅子に座り気持ち良さそうに本を読む男性、あまりの気分の良さにうたた寝をしている人など、それぞれが心地よさそうに過ごしているのを眺めているだけで幸せな気分になるものです。私はいつもたくさんの人が利用している大きくて柔らかな椅子に腰かけて、料理や生活に関するエッセイが並ぶ棚から本を取り出して読むことにしました。この空間を独り占めしているようなちょっと贅沢な気分を味わいながらまるで時が止まってしまったような、そして建物の外で起こっていることとは全く無関係で世間の流れから取り残されているような不思議な錯覚を覚えたのでした。小一時間ほど読書を楽しみ、丹念に棚を見ながらいつもは手を伸ばさないようなジャンルの書籍を借りて家路に着きました。今後もたまには忙しさを忘れてこうして伸び伸びと読書を楽しみたいと思っています。